旅の色


5月から透明水彩教室のオンラインレッスンを始めました。 数ヶ月前には想像もしていなかった形ですが、意外にもデジタル環境と相性は悪くなさそうです。もちろん、さっと手を出せない…お互いの原画を見れないという部分はあるのだけど、手元をカメラで映し続けて、筆の動きや混色の様子を詳しく伝えられるのは嬉しい!新型コロナが落ち着くまでは、当分の間オンラインレッスンのみで続けていこうと思っています。 今月からは新しい題材「旅の色」を始めました。これから旅行中の様々なシーン、様々な国を題材にして、レッスンを進める予定です。第1回目は「機内・空の色」、旅の始まりは目的地への移動時間を題材に、窓から眺める空の色の変化を追っていきます。 「旅の色」を考えるきっかけになったのは、計画していた旅がキャンセルになったという話を、たくさん聞いたことです。とても残念なことですが、旅に出られない今、できることはないかな?少しでも旅行気分になれる時間は作れないだろうか…と考えました。 私自身、旅に出るといつも力不足を痛感して、なんでもっと練習しなかったんだろう!と後悔します。最近では、描けない理由は練習不足だからしょうがない!と開き直るようになったら、旅先で悩まないようになりました(それもどうかと思うけど)。「旅先では悩まない、今の力量で素直に楽しむ、悩むのは家に帰ってから」と、おまじないのように、時々心の中で唱えてます。 旅に出ない時期は、旅を振り返りながら作品制作をし個展を開催しています。その期間があるから、次の旅でも描けるというか、逆に旅があるから、新しい描き方が生まれたりするのかも知れません。旅の後も前も、全部繋がっている。 レッスンに参加して下さる方の中から、「旅先で絵を描きたかったけれど、途中で断念しました…」というお話、よく聞きます。描けないことって辛いし、悩んでばっかりだとせっかくの楽しい旅が、台無しになってしまう危険もあります。それは絶対に避けたい…。 旅に出られるようになった時、できるだけ悩まずに、楽しく、気持ち良く描けるようになるために、今からレッスンの中で実践で使える具体的な練習をする。いろんな国を題材に、食事や町歩き、旅の最中に「描きたいな~」と思うようなシーンを拾い上げて練習をしておけば、本番でもきっと役に立つはず。 これから長い期間、今までのような旅は難しいかと感じています。それでもいつかの旅を想って練習するのは、希望があって良いな!と思うのです。



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